個人再生後の返済中にお金の余裕ができた場合、繰り上げ返済を行って借金の完済を早くすることができます。
ただし、個人再生後に繰り上げ返済をするときは、事前に知っておいた方がいいことが2つあります。
ここでは、個人再生後に繰り上げ返済するメリットと、個人再生後の繰り上げ返済で気を付けるべきことについて順に説明していきます。
★個人再生後に急いで繰り上げ返済するメリットはない
繰り上げ返済とは、決められた毎月の返済額以上の金額を返済することで返済期間を短くすることをいいます。
例えば、減額してもらった元本120万円を5年(60回払い)で返済することになっていた場合、毎月の返済額は2万円ですが、4万円返済すれば返済期間を1回ぶん減らすことができます。
利息が付いている借金では、返済期間をより短くすることで、最終的に支払う利息の総額を抑えることができます。
しかし、個人再生で減額してもらった元本を返済する場合は、もともと利息がカットされているため、あまり急いで繰り上げ返済をする必要はありません。繰り上げ返済のメリットとしては、借金の完済が早くなるので精神的な負担が軽くなるということでしょう。
繰り上げ返済をしたいなら、ボーナスが出た時や宝くじに当たったときなど、予定外の収入があって金銭的に余裕が出た時に行うといいです。間違っても、生活費を切り詰めて繰り上げ返済をするといったことはしないでください。
★個人再生後の繰り上げ返済で気を付けること
個人再生ではすべての借金を同じように扱わなければならないという決まりがあるため、繰り上げ返済を行う場合は特定の会社に返済を偏らせず、平等に返済するようにしてください。
また、個人再生後の返済が始まってすぐに繰り上げ返済ができてしまうようだと、本当に借金を減額する必要があったのか、という点で疑われることがあります。
★まとめ
個人再生では利息なしで元本のみの返済となるため、急いで繰り上げ返済をしてもあまり大きなメリットはありません。
とはいえ、繰り上げ返済をして借金問題を早く解決できれば精神的な負担は軽くなりますので、繰り上げ返済したい場合はボーナスが出た時などお金に余裕ができたときにするとよいでしょう。
ただし、個人再生ではすべての借金を同じように返済しなければならないので、繰り上げ返済が特定の会社にのみ偏るということはないようにしてください。
また、返済が始まってすぐ繰り上げ返済をすると、財産隠しなどを疑われる可能性があります。